スラムダンク安西先生的「課題解決力」ケーススタディ試験対策

 昇格試験のケーススタディ試験インバスケット試験では、課題解決力を求められます。どのように記述すればいいのか、よく分からない人のために、スラムダンクの安西先生がたまに見せる課題解決力がヒントになるかもしれないと思ったので投稿します。ご参考になれば幸いです。

スラムダンク安西先生「聞こえんのか?あ?」
スラムダンク安西先生「聞こえんのか?あ?」

 SLAM DUNK(スラムダンク)新装再編版17巻からの引用で失礼します。湘北高校バスケ部監督の安西先生は、熱血タイプでもなく、キャプテンタイプでもなく、学級委員タイプでもないので、一見するとリーダーには向いていないような印象を受けますが、とんでもないリーダーシップを発揮するシーンがあり、大好きです。ここでは、山王工業戦の後半で1点も獲れていないという絶望的な状況で見せた課題解決力について解説します。安西先生のメソッドは次の3ステップです。

安西先生のメソッド

  1. ビジョンを再確認して軌道修正
  2. 状況を共有して課題を絞り込む
  3. 役割を与えて、その影響度を見積もる

1. ビジョンを再確認して軌道修正

 山王工業との試合にて、後半開始から8分40秒間の得点が、山王工業は24点で湘北は0点という圧倒的に負けている状況で、会場で見ている全員が「波乱はなしだ」と思い、選手たちの脳裏を「負けるのか」という言葉がかすめる状況で、安西先生は、「まだ勝てる」と言い始めます。

スラムダンク安西先生「まだ勝てる」
スラムダンク安西先生「私だけかね…?まだ勝てると思っているのは…」

 どあほうの素人の桜木はまだ勝てると思っているに違いないとか、全国制覇を目指して頑張ってきたゴリ赤木キャプテンならまだ諦めていないだろうとか、現場から遠い第三者は彼らに勝手な期待を押し付けがちです。しかし、山王の圧倒的な強さを最も近くで体感している彼らだからこそ、第三者よりも先に「負けそうだ」と弱気な心理状態に陥ってしまうのは当然のことです。そのような状況だからこそ、監督やリーダーは意図的に「諦めるな」と励ますことが重要になります。しかし、気合だけでは勝てないので、やはり合理的で納得できる戦略が必要です。

 ビジネスの場面では、中堅社員や営業現場ほど自社の弱みと他社の強みをよく理解しており、勝てない理由をいくつも思い付き、勝つためにはどれくらいの努力が必要で、努力しても勝てないリスクがあると分かっており、リスクを避けて、従来の延長線上の取り組みに収まってしまうことがあります。一方、上司や経営層は、従来の延長線上ではなく、高い目標にチャレンジするように指示を出すことがあり、両者に心理的な温度差が生じるので、意識して解消する必要があります。逆に言うと、上司と部下の心理的な温度差を解消できていれば、強い組織に成長していくでしょう。

2. 状況を共有して課題を絞り込む

 桜木をベンチに下げ、一緒にプレイを見て、状況を確認します。

スラムダンク安西先生「プレイを見るんだ」
スラムダンク安西先生「桜木君、プレイを見るんだ。ここに座りなさい。」

 シュートの成功率が低く、オフェンスリバウンドをとれていない状況を共有します。安西先生は、オフェンスリバウンドが最重要課題だと位置付けています。ビジネス的に言うと、オフェンスリバンド数が重要業績評価指標「KPI (Key Performance Indicator)」となります。一方、桜木は、同じプレイを見ていても、沢北のようなダンクや、ゴリ直伝のハエたたきが有効な戦略だと考えていますが、それでは深掘りができておらず、本質的な課題解決になっていません。

 ビジネスの場面でも桜木のような浅い課題解決に陥ってしまうことがあります。例えば、契約数を増やしたい状況で「契約を取ろう、頑張ろう」とまとめて、ミーティングが終わってしまうような感じです。もう少し深掘りして、「契約を取るためにまず集客に力を入れよう」さらに「集客に有効な広告を出そう」のように議論を展開するべきです。しかし、そのような議論の途中で、とある人から、「広告を出したら、本当に契約数が増えるのですか?」と否定的な意見が出てくることがあります。そのような否定的な人を納得させるために、KPIによる影響度を説明する必要があります

3. 役割を与えて、その影響度を見積もる

 KPIとしてオフェンスリバウンド数を設定しても、安西先生は「リバウンドをとるように」とは指示を出しません。「リバウンドをとったら、どうなる?」と問いかけます。ビジネスの場面では、「製品の原価を10%削減するように」ではなく、「もし10%削減できればどうなる?」や、「床が滑りやすいから、滑らないように」ではなく、「滑るとどうなる?」のような感じですね。

スラムダンク安西先生「ここでリバウンドとったのが君だったら」
スラムダンク安西先生「ここでリバウンドとったのが君だったらどうなる?」

 ビジネスの場面では、経営幹部や企画部門が決めた戦略やKPIをそのまま現場の部下に指示を出しているリーダーがいるかもれません。良い戦略であっても、現場のプレイヤの貢献度が不明確なままでは、場当たり的になってしまい良い結果は期待できません。まず始めにKPIを達成した時の影響度を明確にしておくべきです。安西先生の場合、「つまりマイナス2点が消え、プラス2点のチャンスが生まれる」と説明しています。それに対して、桜木が「4点分の働きってコトか!!」と納得します。

スラムダンク桜木「4点分の働きってコトか」
スラムダンク桜木「4点分の働きってコトか」

 オフェンスリバウンドの価値が4点で、スリーポイントシュートの価値が3点だと見積もって比較して、オフェンスリバウンドの方が価値が高いとは考えにくいですが、KPIを達成した時の影響を見積もった結果だと解釈すると問題ないでしょう。結局、プレイヤがKPIの重要性を理解すればオッケーです。その後、桜木がコートに戻って活躍したかどうかは、SLAM DUNK 新装再編版18巻を読んで下さい。

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著作権について
本ページでは、コミック『SLAM DUNK(スラムダンク)』新装再編版17巻を引用させて頂きました。引用した画像・文章の著作権は、作者の井上雄彦様および出版社の株式会社集英社に帰属します。本ページの作成者Dr. 謙くんは、その著作権を侵害する意図を持っておらず、敬意を持って引用しております。本ページの内容は、リーダーシップに関する解説が「主」であり、その補足説明のために引用した部分が「従」だと認識しております。スラムダンクの世界観を知る者どうしが共感するために必要で最小限の範囲で引用しました。引用について細心の注意を払っておりますが、万が一、権利者様の権利を侵害する場合はお問い合わせ下さい。

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